座っていられない子へどう関わったら良いか

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発達障害 最初の一歩

最近、仕事で保育園や小学校の先生と話す機会があり、「座っていられない子が何人もいる」と言っていました。そんな子にどう関わったら良いのでしょうか。また、うちの子が「座っていられない」と感じた時、どのように対応してあげたら良いのでしょうか。

目次

事例

5歳のSくん。事例は「発達障害 最初の一歩」から抜粋しました。

  • お友達を突き飛ばしてしまった。突き飛ばしたの?と聞くと「忘れた!」と言う。怒ると無視する。
  • お友達のおもちゃを取っちゃう。
  • 絵本の読み聞かせの時間に立ち歩いてしまう。
  • 列を守れなくて喧嘩になる。
  • 絵を描くときに、線がふにゃふにゃに曲がり、色塗りが雑で、できあがりがよく分からない物になる。

受診

Sくんのママは「Sくんが多動で困るので、どうしたら良いのでしょう!」と小児科に受診しました。小児科の医師はママに年長の秋ごろにまた受診をするよう促しました。6歳以降は年齢的にADHDの診断が正式にできる可能性があります。そして、再び受診したママにADHDの診断方法(質問用紙)を説明しました。診断結果はADHD。

ADHDで1番大事なことは診断を付けてあげること。だから、保護者は診断を受け入れることが大切です。SくんがADHDと分かれば、周囲との関わり合いも変化します。S君が困っていることを、保護者や周囲の人が理解してあげてください。親しい周りの人がS君の苦しみを理解しないと、S君は本当に辛い思いをするから、自尊感情が育ちません。それから、S君に自分は困っていることを自覚させる。理由はADHDという特性があるからだと、気づかせてあげる。

治療の目標は、不注意や多動や衝動性を消すことではなく、S君が今、自分はどうしたらいいかということに気づいて、それを実行していく力をつけること。つまり、S君が自分の特性を理解して、環境にあった行動がとれるようになること。

もちろん、ほっといて自然にできることはありません。家族の力と本人の力が大切です。また、専門職もサポートします。

療育施設に通う、小学生になったら放課後等デイサービスに通う、学校でどうしてもしんどければ支援級に通級する、小児科医以外に児童精神科の先生をもう1人の主治医にするなどできることもたくさんあります。また、6歳以上であれば、集中力が増したり、衝動的な乱暴な振る舞いを減らすために薬物療法を行うことができます。

対応

Sくんの事例は、本人に問題行動があり、ママが困り感があり、受診して良い助言を得られた例でした。

大事なきっかけは、「多動を主訴に受診する」ことだと思います。通常、小児科では風邪や予防接種で受診することが多いのではないでしょうか。我が家のかかりつけの小児科では、小児科診療の他に「発達支援外来」を行っています。発達支援外来では、「心理士が丁寧にお話しをお聞きします。必要に応じて発達の検査や学習上の困りごとの相談もお受けしています。」と紹介され、1回40分(予約料2,000円)の枠があります。風邪などで受診した時は診察の時間が限られており、子どもの体調も悪かったりするので、落ち着いて発達の専門医や心理士に診ていただくことが必要なのではないかと思います。

また、保育園での困った行動の事実をママは知っていました。きっと担任の先生に教えてもらっていたのだと思います。

ADHDはしつけや本人の悪気が原因ではありません。先天性の脳の疾患なのです。本人を変えようとしてもきっと上手くいきません。むしろ、叱られ続けたり失敗体験を重ねることで自分を否定し、不安障害や適応障害、うつ病になる子どももいます。

そこで「褒めて育てる」「先回りして成功させてあげる」ことを基本にします。できるように誘導する、おもちゃを片付ける時は最後の1つだけ本人に片付けてもらい褒める、などです。

最後に、医師は「君に自分は困っていることを自覚させる。理由はADHDという特性があるからだと、気づかせてあげる。」「S君が自分の特性を理解」と言っていましたが、本人に障害を告知するのはとてもデリケートなことだと思います。タイミングや言い方は医師や心理士と相談すると良いと思います。例えば、「まわりの同年代の子どもとのちがいに気づき始めた学童期」「学業や友人関係につまずき自尊心が低下した思春期」「進学や就職など適性に沿った進路選択に悩む青年期」「職場での対人関係や仕事が思うようにいかない成人期」など。また、「苦手なこと(短所)は別の方向からみれば強み(長所)でもある」こと「これらの特徴は脳に関連した生まれつきの性質であるけれども、成長や経験によって変化していくものである」ことも伝えることが大切です。

参考

「発達障害 最初の一歩」を参考にしました。事例がありとても読みやすいです。1度全部読みましたが、まだ全てを理解できてはいないので、今度じっくり読んでみたいと思います。

また、本人への告知に関しては下記のサイトを参照しました。

おわり

今回は、座っていられない子への関わりを考えました。

必要なのは、適切な時期で適切な病院(科)への受診でしょうか。

それまで、支援機関であれば困った行動を事実として伝える、良いところも伝える、保護者が困り感が強くなるまで見守る、6歳前後であれば特にADHDの診断ができるため、そのような病院(科)を紹介するなどができるでしょうか。

もし、我が家の子どもが保育士さんに「座っていられない」などと言われたり、座っていられない様子があった時は、6歳前後や症状が強いようであれば受診、療育を検討しようかなと思います。

また、叱り続けることだけは避けたいですね。1つ叱るなら3つ褒める、なるべく叱らなくて良い環境を整えるなどができたら良いなと思います。もしかしたら、心理士さんや保育士さん、保健師さんがそのようなことの相談に乗ってくれるのでしょうか。

市町村には、発達相談会もあると思います。年齢が6歳以下であったり、受診するほどか悩んだり、具体的に環境を整える方法や褒める方法を相談したいのであれば、活用してみるのも良いかもしれません。

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この記事を書いた人

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