私が住む市町村では、2歳児の間に歯科健診とフッ素塗布が無料でできる券を配布しています。そこで、2歳児はフッ素塗布をした方が良いのか考えてみました。
フッ素の歯面塗布とは
フッ素とは
フッ素は、生命と健康の維持に欠かすことのできない必須微量元素です。フッ素は単体では気体のため、他の元素と有機化合物にしたフッ化物として歯に塗ります。フッ化物は、からだのとくに歯や骨をつくる石灰化の働きをします。
フッ化物を歯に塗った時の働き
- 歯垢の中にフッ化物が留まることで、むし歯菌の活性を抑えます。
- 再石灰化作用があり、ごく初期のむし歯の回復を助けます。
- 歯の表面にフッ化物が取り込まれると、歯の質が強くなります。
これらから、フッ化物はむし歯予防になります。
フッ化物の歯面塗布とは
比較的高濃度のフッ化物溶液やゲル(ジェル)を歯科医師・歯科衛生士が歯面に塗布する方法です。配合濃度はフッ化ナトリウムとして2%(フッ化物イオン濃度として9,000ppm)です。
参考
むし歯予防におけるフッ化物の応用に関する資料/千葉県 (chiba.lg.jp)
フッ化物歯面塗布 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
2歳に必要なのか
フッ化物の歯面塗布は乳歯むし歯の予防として1歳児から実施されています。フッ化物歯面塗布は単に1回受けても効果は得られず、年2回以上定期的に継続して受ける必要があります。乳幼児に定期的に継続して実施した場合、むし歯をほぼ半分に減少させたとの報告があります。
フッ化物は、歯を硬くする作用があり、乳歯・永久歯に関わらず生えた直後に塗るのが最も効果的です。また、うがいができない年齢でもフッ化物を塗布することは可能です。
ただし、フッ化物はむし歯予防の万能薬ではありません。塗ったからといって安心せず歯みがきの習慣やきちんとした食生活をすることが大切です。
参考
日本小児歯科学会 | 産まれてから2歳頃まで (jspd.or.jp)
おわり
私の市町村では、2歳の間にフッ化物歯面塗布を2回、無料ですることができます。
日本小児歯科学会や千葉県歯科医師会のホームページを調べてみると、しっかり、むし歯予防の効果があるようです。
ただし、1年に2回行わないと効果がないのは初めて知りました。
もし、2歳児でまだ歯科医院でフッ素を塗ってもらっていない方がいましたら、ぜひご検討ください😊