特例期間について
私は大学に通学していた間、20~22歳の2年間学生特例を利用していました。この期間は、年金受給資格期間としては認められますが、年金額には反映されません。つまり、このまま追納しないと、追納した場合よりも年金は低額となってしまいます。
追納しないとどのくらい年金額が変わるの?
年金額は物価によっても増減するため、目安になりますが、私が調べた中では、学生特例を使った2年間分、約40万円を追納することで、65歳から20年間年金を受け取るとしたら約77万円増額するそうです。さらに後述する社会保険料控除を使えば、年末調整(確定申告)で約8万円戻ってくるため、85万円お得ということになります。
追納方法
最寄りの年金事務所で申し込みます。年金事務所は平日の8時30分~17時15分が開庁しています。申し込む際は身分証明書と年金手帳など年金基礎番号がわかるもの、マイナンバーがわかるものを持参します。
追納額=全額 社会保険料控除の対象
追納額は全額、社会保険料控除の対象となります。例えば、年収300~500万円(所得税10%・住民税10%)の人が約40万円(2年分)追納すると、年末調整(確定申告)で約8万円戻ります。
※年収がしっかりある年に控除を使いましょう。特に育休中の方は注意です。
追納できる期間
追納ができる期間は、追納が承認されてから10年以内です。つまり、20歳から学生特例を使っていれば30歳までです。もし、30歳を過ぎてしまっていたら、追納できる分だけ追納しましょう。
そもそも将来、年金はもらえるの?
公的年金制度は、生きている限り支給されるもので、これが受給できないと安心して長生きできません。しかし、寿命が延びたり、少子高齢化が進む社会で不安になります。今の年金は賦課方式を採用しています。賦課方式とは、現役世代が払っている保険料を今の年金受給者に給付することです。しかし、現役世代が払っている保険料で7割を賄っており、他の2割は国庫支出、1割は積立金です。この3割があるから、年金がもらえないことはなさそうです。また、経済成長し給料が上がることで保険徴収税額も増えたり、多くの人がより長く働く社会になれば年金のパイが増えます。また、最大75歳まで繰り下げ受給をすることで年金の総額を増額することができる仕組みがあります。どうやら。国はそういったことを進めたいようです。これらから、もらえないことは無さそう、出来る限りもらえるようにしておくことが無難かな、というのが私の見解です。
学生追納をするメリット
- 将来、年金額が増える。
- 長生きするほどお得。
- 年末調整(確定申告)で控除できる。
学生追納をするデメリット
- そもそも、学生特例を使ってから10年経過していれば追納できない。追納する年に年収が少なければ社会保険料控除はあまり意味がないかもしれない。
- 若いころだからこそ、そこまでお金に余裕がない。1度に40万円に支出は痛い。
- 年金は長生きするほどお得なため、長生きできなければ損かもしれない。
参考
- 日本年金機構 https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150331.html
- 年金住宅福祉協会 https://www.kurassist.jp/nenkin_atoz/seido/gakusei/gakusei02.html