臍帯血を保管しないと決めた理由

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臍帯血

出産が近づくと、「臍帯血(さいたいけつ)保管」という言葉をよく耳にします。「将来、子どもの病気や自閉症の治療に役立つかもしれない」と聞くと、気になりますよね。私も母親学級で臍帯血保管について聞き、最初は「保管したほうがいいのかな」と考えました。でも、情報を集めていくうちに、今回は「臍帯血の保管はしない」という結論に至りました。今回は、同じように悩む方に向けて、私が調べて感じたことをまとめます。

目次

臍帯血とは?再生医療で注目される理由

臍帯血とは、赤ちゃんとお母さんをつなぐ「へその緒(臍帯)」の中を流れる血液のこと。
この血液には「造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)」という、血液をつくる元になる細胞が含まれています。

白血病などの治療では、骨髄移植の代わりに臍帯血移植が使われることもあり、再生医療や難病治療の研究が進められています。

臍帯血は出産の時しか採取できない貴重な血液です。採取時、母体や赤ちゃんに痛みはありません。

臍帯血保管の方法

臍帯血を出産時に採取し、保管する方法には次の2種類があります。

① 公的バンク(無料)

ドナーとして臍帯血を提供し、治療を必要とする患者さんに使われます。提供後は匿名化され、自分の臍帯血を特定して使うことはできません。社会貢献の一環として行われている制度です。

② 民間バンク(有料)

将来、自分や家族が使えるように有料で保管する仕組みです。初期費用(5〜20万円前後)+保管料(年間数千円〜)がかかります。プランによっては、10年間保存で合計40万円から50万円ほどかかります。ただし、実際に使う機会があるかどうかは不明確です。

私が臍帯血保管をしないと決めた理由

私が臍帯血保管をしないと決めた理由は大きく2つあります。

①自閉症などへの効果はまだ「研究段階」

    私が一番気になっていたのは、「臍帯血が自閉症や脳性まひの治療に使えるかもしれない」という話でした。ニュースなどで聞くと希望を感じますが、よく調べると臨床研究の段階で、一般的な治療として確立されているわけではありません。

    もし本当に効果が明らかであれば、すでに保険適用になっているはず。その点で、現時点では「将来の可能性を探っている段階」と感じました。

    ②費用が高く、効果が不確実

      民間保管は数万円〜十数万円の初期費用がかかり、保管期間によってはさらに維持費も必要です。目安は10年間で50万円ほど。出産・育児準備で出費が重なる時期に、根拠がまだ十分でないものにお金を使うのは迷いがありました。

      「万が一の備え」として魅力的ではありますが、私は「現時点で確実な医療ではないなら見送ろう」と判断しました。

      研究協力したかったが、病院が対象外だった

        臍帯血は、再生医療の研究用に提供できる場合もあります。私は「自分の臍帯血が研究の役に立つなら」と協力したかったのですが、出産する病院は公的バンクの提供対象外でした。この点は少し残念でしたが、制度上の制約があると知りました。

        臍帯血保管は「どちらが正しい」ではない

        臍帯血を保管するかどうかは、家庭ごとの考え方や状況によって違います。「未来の医療への期待」に重きを置く人もいれば、「現時点の確実性」を優先する人もいます。

        私は後者の考え方で、「今の情報で納得できる選択をする」ことを大切にしました。不安や後悔よりも、情報を知ったうえで自分の軸を持って選ぶことが大事だと思います。

        参考にしたサイト

        もし、出産した子どもに自閉症があったら

        自閉症等の発達障害は妊婦健診では予測できず、どんな子どもでもなる可能性があります。きっと、妊娠した方は誰もが1度は、もし妊娠した子どもが障害を持っていたらどうしよう、育てられるか、と考えると思います。

        自閉症等の発達障害の診断がつくのは、生まれて数年してから。産んだ後は、もうどうにか育てるしか選択肢はありません。親が選べるのは、どう育てるかまた、どんな子どもでもなる可能性があるとはいえ、どれだけ発達障害のリスクを減らせるか

        私は、以下のような自分にできることをやり、もし、出産した子どもに自閉症等の発達障害があったら、周りの大人と協力しながら育てる覚悟を持って、産みたいと思います。

        どう育てるか

        子どもは、発達障害がなくても、イヤイヤ期や反抗期などがあり育てるのはとても大変です。さらに、自閉症等の発達障害の子どもを育てるのは、障害の程度にもよりますが、特に大変でしょう。私は、早期発見と早期療育が必要だと思います。これは、発達障害の診断の有無だけでなく、自分の子どもがどのような個性をもっており、強みや苦手は何か考え、大人の作る環境や関わりによって少しでも苦手をサポートする方法です。

        このためには、子どもとよく関わり、夫婦や他の大人とも協力して育児をすることが必要です。母親もしくは父親だけが育児を抱え込んで孤独に悩むことなく、家族仲良く、過ごしていきたいです。

        どれだけ発達障害のリスクを減らせるか

        自閉症等の発達障害は親の育て方や愛情のかけ方が原因になることはありません。以下は、子どもの脳に影響するリスクがあると言われていることです。全てを除いても、発達障害となる可能性はありますが、なるべく減らしたいです。

        • 妊娠中の感染症
        • 妊娠中~子どもの栄養不足
        • 父母の高年齢
        • 体罰や暴言
        • 喫煙(受動喫煙)

        まとめ:納得できる選択を大切に

        臍帯血保管には、夢のある研究や新しい医療への期待がある一方で、現時点では「研究段階」であり、実際に使う場面は限られています。

        私は「本当に有用なら保険適用になっているはず」と考え、費用面もふまえて保管しないことを選びました。

        ただし、きょうだいに自閉症の子がいたり、高齢出産などで自閉症のリスクを不安に思っており、経済的にかなりゆとりのある場合は利用していたかもしれません。

        どんな選択をするにしても、焦らず・調べて・納得することが一番だと思います。この記事が、同じように悩む方の参考になれば嬉しいです。

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