長かった妊娠期間を経て、ドキドキと不安とワクワクが入り混じった出産の日。
今回は、私が無痛分娩で出産したときのリアルな記録をまとめました。
前日〜出産の始まり 39週2日火曜日9時~
出産前日、39週2日9時の妊婦健診で「卵膜剥離(いわゆる内診グリグリ)」を希望して、実施していただきました。38週の妊婦健診では、「内診で強めに刺激して欲しい」と希望し、実施していただきましたが痛いのは一瞬で陣痛も特に来ず。このため、39週の健診では、はっきりと「卵膜剥離」と伝えました。卵膜剝離をされている間は、やっぱり痛かったですが、息を長く吐いたり、「そろそろ生まれた方が、赤ちゃんと自分のために良い」と考えながら耐えました。卵膜剝離後から、恥骨やお尻のあたりにズーンとした痛みがあり、「これはもう近いかも」と感じながら、静かに夜まで過ごしました。
23時ごろ、不規則にお腹が痛み始め、ほとんど眠れないまま朝を迎えました。これが前駆陣痛だったのだと思います。
陣痛の始まり 39週3日水曜日5時~
朝5時〜6時には、痛みの間隔が8分ほどに。
呼吸を整えながら時計を見るたび、「もうすぐだ」と気持ちが引き締まりました。出産予定の病院では、19時から6時までが時間外の料金がかかるため、「6時になっても規則的に陣痛が来ていたら病院へ電話をする」と決め、スマホのアプリで陣痛の記録をしました。
6時に病院へ電話をしたところ、入院バックを持って受診することに決定。
7時に上の子を祖母へ預ける。
7時過ぎに病院へ向けて、夫と自宅を車で出発。
入院・無痛分娩の準備 39週3日水曜日8時~
8時病院に着いて内診をすると、子宮口は3cm。
助産師さんから「だいぶ柔らかくなってきていますね」と言われ、そのまま入院に。
NSTではお腹の張りが4分間隔になり、痛みもより強くなっていて、点滴をつけて準備が始まりました。
9時、無痛分娩のための麻酔の管と導尿のカテーテルを入れました。
点滴や腰椎穿刺、内診のたびに、まな板の上の鯉のようにされるがままで…。
痛みもありましたが、「これを乗り越えれば赤ちゃんに会える」「どうしても必要な処置なんだ」と自分に言い聞かせ、必死に耐えていました。
陣痛とお尻の痛み 39週3日水曜日9時~
無痛分娩だったので、麻酔が効いてから陣痛の痛み自体はほとんど感じず、とても穏やかに過ごせました。
ただ、陣痛が進むにつれてお尻の奥にズーンとくる痛みが強くなり、その感覚だけはしっかりありました。
体が勝手に力んでしまうような、なんともいえない痛み…。
でも、夫が立ち会ってくれて、オルゴールの音楽を流しながら手を握り、優しく声をかけてくれたおかげで、心は少し落ち着いていました。
いよいよ出産へ 39週3日水曜日10時~
10時ごろにはおしるしもあり、11時半には「赤ちゃんの向きが少し悪いかも」と言われて四つん這いに。
何度か姿勢を変えてみましたが、なかなか治らず…。お尻の奥に来る痛みはどんどん強くなりました。
12時に人工破膜をしてもらうと、そこから一気にお産が進み、陣痛の波に合わせて、深呼吸を2回したら思い切りいきむよう指示がありました。
12時40分、ついに赤ちゃん誕生!分娩時間は、陣痛が来てから約8時間、病院に到着してから約5時間でした。
無痛分娩とはいえ、体の感覚はしっかりあり、赤ちゃんが生まれた瞬間の温かさと感動は忘れられません。
泣き声を聞いたときは、心の底からホッとしました。
出産後の処置と回復 39週3日水曜日13時~
13時40分、会陰の縫合などの処置が終わり、体温は38.5℃。
処置の痛みはほとんどなく、麻酔のありがたさを実感しました。
会陰切開は2か所あり、9針縫いました。
14時40分に立ち上がってみるとふらつきがあり、しばらく横になって休憩。
痛みの予防のため鎮痛薬を処方してもらい、落ち着きました。
家族は産後2時間までしか一緒にいられなかったため、夫は帰宅。
16時には歩行を再開し、ふらつきがないことを確認して導尿のカテーテルを抜去。
16時25分には持ってきたお菓子を食べて、ようやく「終わったんだ」と実感しました。
16時30分に麻酔の管を抜き、18時の夕飯後には点滴も外れました。
19時、LDRから病室に移動して母子同室がスタート。
小さな体を抱きしめながら、「よく頑張ったね」と心の中で何度も声をかけました。
退院まで
産後0日
なるべく早く完全母乳育児をしたくて、夜間同室して3時間ごとの授乳を頑張る。
産後1日
授乳を頑張っていたが、なかなか分泌が増えなくて落ち込む。助産師さんに休むよう言われ、22時から6時まで赤ちゃんを預けて眠る。妊娠中は頻尿もあったため、半年ぶりくらいにぐっすり眠った。
産後2日
会陰切開と乳首が痛い。痛み止めを増やしてもらい、ロキソニン1錠を1日3回、カロナール2錠を1日4回服用する。動くのも辛く、赤ちゃんはずっと預かってもらい、授乳の時だけ呼んでもらう。昨日と同じく、22時から6時まで睡眠。
産後3日
会陰切開の痛みが増す。翌日に抜糸があったため、抜糸すれば痛みが治まると聞き、頑張って耐える。土曜日で、家族が面会に来てくれる。赤ちゃんに会えるのは大人2人までと制限があり、夫と実母が会う。上の子と実父はロビーで待っていた。
産後4日
会陰切開の痛みがピーク。抜糸の瞬間はさらに痛かったが、抜糸してしばらく落ち着くと痛みも軽減。赤ちゃんと夜間同室する。授乳はあまり上手くいかない。赤ちゃんの口が小さいため、もう少し成長すると口を大きく開け、飲むのも上手になるだろうとのこと。また、お腹が空いて興奮していると、乳首をくわえてもすぐ離してしまうため、ミルクを少し飲ませてから乳首をくわえさせると良いとのこと。
産後5日
母子退院。赤ちゃんは黄疸の数値が心配らしく追加で採血をされたが問題ないとのこと。次回、受診するのは1か月健診。あっという間の入院生活でした。
まとめ
39週で卵膜剥離を希望したことと、無痛分娩を選んだこと、本当に良かったと思います。
痛みをコントロールしながら、多少冷静にお産を迎えられたことで、赤ちゃんの誕生をしっかり心に刻むことができました。
今回の出産で少し後悔したのは、会陰のマッサージやオイルケア、ストレッチをもう少ししっかりやれば良かったこと。
お尻の痛みや不安な瞬間もあったけれど、支えてくれた夫や助産師さん方のおかげで無事に出産できました。
これから、授乳や夜泣きなど別の不安はありますが、なるべく焦らず自分を追い詰めすぎないよう向き合いたいと思います。
出産は人それぞれですが、私の体験が、これから出産を迎える方の少しでも安心につながれば嬉しいです。
